老子からのメッセージ③
その時代の学者というのはひじょうに百花繚乱、あちらでもこちらでも
それぞれの先生について、みんな一生懸命勉強しておった。 出世したくて、役人になりたくて一生懸命勉強しておった。 みんな頑張ってやっておった。 その時の「知恵者」と呼ばれた者たちはその時代の最高と呼ばれた知識を 頭にぎっしり詰め込んで、自分たちこそは当代随一の知識者であると競い合ったものよ。 でもその時にいた者たちを、今この時代に出て来て その時に学んでぎっしり入れた知識を、今日の日本で、世界で 通用するかと問うてみたいわ。 そんなことあの時代では最高の知識でも、今じゃどれも使いものにならんであろうが。 「そんなものが知識だ」と、わしはそう言い放っただけよ。 「知識が悪い」とは言わない。 知識を通して数々の判断をしていく。 そして、知識をもってより多くの視野、判断力の限界を広げていくということ。 論理的にものを考えていくということ。 認識力を拡大していくということ。 それはとても大事なことだから、「知識が全部いらない」とは わしは一言も言ってはおらん。 でも、知識ばかりを詰め込んだ頭でっかちの大ばか者が、あの時代にはあふれておった。 人生の大半を勉強勉強で生きて、それがその勉強をして知識を詰め込んだから出世できる 詰め込んだから学者への道が開かれる。 それが最高の人間としての道であると、そういうふうに皆言い放っていた時代だからこそ その中の時代のバランスとして、思想のバランスとして 彼らを解き放つ意味の、まあ、仏教の中の一転語というか そのような存在として、彼らにわしのような者がそういう言い方をしたのだ。 まあ、それはあの時代から見ると、「勉強するなんて大ばか者だ」と 「おろか者である」という言い方をしたのは彼らにとってみると ひじょうにショックな話であったと思うよ。 たいへんなショックな話であったと思う。 でも、学識だけ詰め込んだ大ばか者たちが、ほんとうの意味での人生がわからずに せめぎ合い、下剋上し合い、国と国とがぶつかり合って、戦乱の世の中をつくり 学問においても数々の宗派の者たちが出てきて 「自分たちこそが最高の智恵者である」と言って、ぶつかり合っていた。 それがまあ、ひとつの時代の文化という意味では、花が開いたという意味では 百花繚乱の時代ではあったけれども、でもその中においてほんとうに その彼らの唱えたものが真に人民を底辺の者たちまで含めて みんなを幸せにすることができたかというと、常に、学問のない民百姓たち 学問がなくて本当にそういうものからうとかった者たちは 常に見捨てられていたという事実があった。 彼らを救うためのものではなかった。 王道論にしても、君主をもっていかに人びとを幸せにするかという道 人倫の道というものを説いてはいたけれども、でもそれがほんとうの意味で 学問のない者たちを幸せにする道かといったら、それはやはり選ばれた者たちが より機能的に出世していく道を、人生をより豊かな 豊かといっても心の豊かさではない、ある意味でいうと生きやすくさせるための 立身出世の道を、その方法論のようなものをお互いに説き合っていた。 そのようなことが、まあ時代の中にまん延していたかもしれない。 ほんとうに弱き者たちの心を幸せにしたいと願うのであるなら あんなに次から次へと戦争を起こさないと、わしはそう思う。 彼らの素朴な幸せ、隣の譲ちゃんが大きくなって 「べっぴんさんになったなあ、嫁にいって幸せになれよ」と思うような気持ち。 「はあ、四季が移りいって、美しくなって、今年も豊作になってよかったねえ」と そのように互いに喜び合う、そのような素朴に生きる者たちの幸せ。 「素朴な人生の中にこそ幸せがあるんだよ」と、それを言い続けること。 「立身出世欲を持ち、それがほんとうの意味での向上心につながるというのは それは見当違いな道なんだよ」と、 それをわしは言っていたという、そういう存在だったように思う。 (2005年スピリチュアルメッセージ/レムリア・ルネッサンス/アマーリエ) *あなたの愛に感謝! バナーをカチッとして下さい
by nagoyasc
| 2010-10-02 11:03
| スピリチュアルメッセージ
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